恋する彼女の不器用な舞台 - Official Website

ギャラリー

暗幕の重さとアリスの柔らかさと
アリス
「んんっ、ひゃんっ……!? んくっ……ぁっ……」
 布で遮られて手がどかせずに、振動だけがアリス会長の
 胸に伝わってしまう。
 会長の胸がたゆんと揺れるのが、服越しでも分かってしまった。
一悟
「っ……! す、すぐにどきますね」
アリス
「あ、ああ。ケガをしないようにだけ、気を付けてくれ」
一悟
「分かりました」
 こんな状況でも気遣ってくれるアリス会長を尊敬する。
 なるべく胸に触っている手に力を入れないようにしながら、
 身体を起こそうとする。
アリス
「あっ、んんぅっ! はぁっ……ぅう……っ」
一悟
「あ、また……! すみません!」
 気遣ってくれる会長に申し訳ない気持ちでいっぱいに
 なるものの、暗幕の重量はあまりにも厄介だった。
 それに会長の口から漏れる声があまりにも甘やかで、
 変な気分になりそうで……
アリス
「いや、いいんだ。この状況なら仕方ない……
 気にしないでくれ」
 頬を赤らめたまま、アリス会長が慰めてくれる。
 その表情や仕草が、あまりにも可愛らしくて……
 普段の堂々とした表情とのギャップが大きすぎて、
 つい見入ってしまう。
アリス
「…………」
 アリス会長も、そわそわと視線をさまよわせながらも
 俺を見上げてくる。
 相手の反応が気になるのはお互い様なのか、そのまま
 無言で見つめ合ってしまう。
 暗幕の息苦しさで、呼吸も荒くなってきて……なんだか
 妖しい雰囲気に包まれる。
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